9.戸門館跡 とかどだてあと
藩政時代の記録にも記された館跡で、街道を押える交通・軍事上の要衝に位置しています。館は大袋川・新城川合流点の南側にある久須志神社背後の丘陵にあったとされていますが、大規模な土取りで破壊され、現在遺構は残っていません。
一方、遺構・遺物の調査からは、古代の防御性集落あるいは環濠集落と呼ばれる遺跡の可能性があるものの、すでに消滅したとみられています。また、遺物には県内唯一の浄瓶があることが注目され、その生産地などから9世紀末〜10世紀中頃までのものではないかと推定されています(『青森市史』資料編1考古)。
制作:青森市民図書館歴史資料室
|