14.細越館跡
 ほそごえだてあと


年代

縄文時代前期から中世にかけての複合遺跡であるといいます(『新青森市史』資料編1考古)。

解説

細越集落の西、標高32メートルの丘陵の北端部に位置しています。工事等で館跡は改変されて原形を復元することは困難になっています。

在地の土豪の居館であったとみられ、戦国動乱の激化のなかでその地位を追われ、細越館もその機能を終えたとみられます。

なお、構造は10世紀半〜11世紀末の北東北・北海道南部でみられる防御性集落とも共通し、現地の表面採取でも平安時代の土師器片を多数採取できたといいます。ここから平安時代末期に防御性集落が営まれた可能性が考えられています。

また、縄文時代の貯蔵穴とみられる土坑がみられることから、周辺から集落が発見される可能性が指摘されるほか、平安時代後半の鉄滓などが出土していることから生業集団が活動したとみられるといいます(『新青森市史』資料編1考古)。

場所


制作:青森市民図書館歴史資料室